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月刊小野寺工務店【Monthly Onodera】

「K様邸のステキな外観」と「ご存じですか?ローバル塗装とフレキシブルボード」と「祝!上棟、Y様邸」の巻/2024年12月号

Date:2024年12月31日 |

2024年最後の「月刊小野寺工務店」では、最終盤を迎えたK様邸の家づくりの様子と、Y様邸の上棟の様子を中心にお届けします。
今年1年、ご愛顧いただき誠にありがとうございました。来年も引き続きよろしくお願いいたします!

目次
1.調布市・K様邸(スキップフロアと大きな土間のある家)
2.練馬区・Y様邸(北欧テイストの2階建ての家)
3.西東京市・I様邸(鳥さん部屋と円形洗面室のある家)

 

◎調布市・K様邸(スキップフロアと大きな土間のある家)

今年3月に始まったK様邸の家づくりもいよいよ最終盤となりました。複雑で手間のかかる家づくりの多い当社ですが、その中でもK様邸は、歴代難しい家づくりランキングベスト10に入ること間違いなしの、それはそれは大変な家づくりでした。次回は完成写真の紹介を行う予定ですので、工事レポートは今回が最後になります。しっかり見届けていただきたいと思います。

・・・

足場が外れ、3種類の木材(焼杉、杉、カラマツ)を貼り分けたK様邸の外観が姿をあらわしました。地域のランドマークになりそうな印象的な外観です。黄色い矢印の奥が玄関になっています。


 

特注の鉄製玄関ドアにローバル塗装を施す職人さん。ローバルというのは、錆び止め用の亜鉛メッキ塗料のこと。ローバル塗装は、塗った直後はシルバーグレーのマットな色合いなのですが、時間の経過とともに徐々に濃淡や光沢が出てきます。独特な風合いの変化を楽しめるというので、鉄製の建具を使う店舗建築などでは、人気のある仕上げ塗料です。


 

ここからは屋内の様子を紹介していきます。家のどの部分から書こうか迷ったのですが、スキップ構造の真ん中に位置するキッチンから書いていこうと思います。

K様邸のキッチンですが、IKEAのキッチン下収納に合わせてキッチン全体を造作するというのは、前々回のブログに書いたとおり。継ぎ目のない一体仕上げのステンレスのワークトップが入り、キッチンらしくなってきました。


 

カップボードのワークトップもステンレス製。しっかり荷重をかけた状態で固定していきます。ワークトップに靴のまま上がるなんて(怒)!と思われた方、よく見てあげてください。靴を脱ぐのはもちろんのこと、養生のビニールシートの上にさらに段ボールを敷いて、その上に乗って体重をかけています。


 

上の写真からさらに工事が進んだキッチン。背面のカップボードに扉がついて、ますますキッチンらしくなってきました。黄色矢印の灰色のボードは、フレキシブルボードです。補強繊維を混ぜたセメントを圧縮加工した不燃材で、内装の下地材として使うことの多い建材ですが、仕上げ材として使うと、モルタル塗装やコンクリート打ち放し風の仕上がりになるため、最近は仕上げ材として採用するケースも増えてきています。


 

フレキシブルボードを貼ったキッチン横の袖壁。優れた仕上げ材ですが、とにかく硬くて重いので加工が大変!大工泣かせの仕上げ材です。


 

さらに工事が進みました。造作作業はほぼ完了しています。K様邸のキッチンは中2階にあり、この写真は2階のスタディコーナーから見下ろすように撮っています。


 

反対に、中2階のキッチンから2階のスタディコーナーを見上げた写真です。南側の大きな窓から明るい日差しが射し込んできます。この角度から見ると、2階のスタディコーナーが空中に浮いているように見えて、ちょっと不思議なかんじがします。


 

こちらがスタディコーナーです。勾配天井の一番高いところに作っています。


 

中2階がキッチンで、2階がスタディコーナーのK様邸。では1階はどんなぐあいになっているかというと、造作ソファのあるリビングになっています。スキップ構造のため天井は低いのですが、南側の窓(写真の矢印)の外に縁側を作り、その先に庭があるので、すべてが完成した後は、茶室のような落ち着いた空間になるはずです。


 

1階リビングから中2階のキッチンを撮った写真。勾配天井の根元に埋めた間接照明がステキですね。


 

中2階(キッチン)、2階(スタディーコーナー)、1階(リビング)と紹介してきましたが、じつはK様邸のスキップ構造は4層構造になっていて、キッチンの下に約10帖ほどの半地下の空間が広がっています。下の写真の矢印の先に広がる空間がそれで、しかもその半分を畳コーナーにしています。秘密の隠し部屋のようなワクワクするスペースです。


 

こちらは玄関横に配置した約12帖の内土間。ここはご夫妻のお仕事部屋になる予定です。


 

以上、完成間近のK様邸の様子でした。ほかにもちょっとした造作やオシャレな住宅設備など、お見せしたいポイントはたくさんあるのですが、それらは来月に完成写真とともにご紹介したいと思います。乞うご期待ください!

 

 

◎練馬区・Y様邸(北欧テイストの2階建ての家)

11月某日、上棟を行いました。


 

柱の横にくっついているアルミ製の細長い棒は「風防さげふり」。柱が垂直に立っているかどうか、ひとめでわかる優れたアイテムです。


 

風防さげふりの仕組みはすごく単純で、糸の先端に尖った錘(おもり)がぶら下がっていて、その錘の下には十字の目盛りが書かれています。柱が地面にたいして垂直に立っている場合、錘の先端は十字の目盛りの中央に来ます。一方、柱が傾いている場合は、傾いている方向に錘がズレます。アナログで単純な構造ですが、だれでも簡単に使えて、しかも、とても正確に測定できるので、建築現場では重宝されています。


 

順調に上棟が進むY様邸。屋根を支える小屋束(こやづか/黄色の矢印)まで組み上がりました。クレーンで上げているのは、母屋(もや)と棟木(むなぎ)用の木材です。


 

屋根ができあがり、上棟完了です。日の長い春から夏はもう少し工事を進めるのですが、日の短いこの時期はここで終了となります。欲張って、もう少しもう少しと作業を続けていると、あっという間に暗くなってしまって危ないのです。


 

翌日、屋根の下地材(野地板といいます)の継ぎ目を気密テープで塞ぎました。気密テープはゴムのように伸縮する素材でできていて、板と板の間の隙間をピッタリ塞いでくれます。気密性能の高い家を作るには、こういった地味な作業を丁寧に行うことが大切です。


 

上棟から2週間後のY様邸。外壁用耐震ボード(ダイライトMS)の施工が終わり、窓サッシ工事も終わっています。壁の下の方がテカテカしているのは、ボラケアという防蟻剤を塗っているからです。


 

これがボラケアです。ホウ酸塩を主成分にした防蟻剤で、人体に害がなく、半永久的に効果が長持ちします。ホウ酸塩は野菜の肥料にも使われる天然成分で、人が舐めても無害ですが、シロアリにとっては猛毒で、食べると体内の代謝が阻害されてすぐに死んでしまいます。


 

玄関ドアが入りました。北欧テイストの家にしたいというのがY様のご希望。玄関ドアも、グレイッシュトーンの水色のものを選ばれました。ちなみに、グレイッシュトーンは北欧デザインの特徴のひとつで、灰色がかった少しくすんだ色合いのことをいいます。


 

キズがつかないよう、すぐに養生しておきます。


 

 

◎西東京市・I様邸(鳥さん部屋と円形洗面室のある家)

基礎工事が始まりました。はじめに、基礎を作るために地面を掘り下げていきます。この作業のことを、根伐り(ねぎり)といいます(床掘りと呼ぶ会社もあります)。


 

根伐り完了です。このあと、砕石を入れて、転圧して、防湿シートを貼って、捨てコンクリートを打つというぐあいに基礎工事は進んでいきますが、それらは来月号でレポートしたいと思います。


 

 

(続く)

 

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