稲城市T様邸の完成写真公開!と小さな大工さん登場!の巻/2020年3月号
先々月のM様邸、先月のF様邸に引き続き、稲城市のT様邸のお引渡しが無事終わりました!小野寺工務店の仕事はひとまず終わりますが、T様の新しい暮らしはこれから始まります。お引渡しの後は、安堵とうれしさとさみしさが入り混じった、卒業生を送り出す小学校の先生のような気持ちになります。
最初に目次です。
1.稲城市・T様邸(大きな吹き抜けと回廊のある注文住宅)
2.杉並区・K様邸(中庭のある注文住宅)
3.杉並区・S様邸(バルコニーと書庫でつながる完全分離型の二世帯住宅)
4.調布市・O様邸(陽当たりの良いシンプルな間取りの家)
◎稲城市・T様邸(大きな吹き抜けと回廊のある注文住宅)
昨年の6月に始まったT様邸の家づくり。無事にお引渡しが完了しましたので、完成写真とともに家づくりを振り返ってみたいと思います。
まずは黒いジョリパットの左官仕上げが印象的なT様邸の外観です。真っ黒な建物と、そこだけ白く塗装したエントランス。外国の絵本に出てきそうなお家です。
外観の写真をもう1枚紹介しておきます。南側のバルコニーが映るように、南西方向から撮った写真です。T様邸の南側は隣家の広い畑&園庭になっていて、その緑いっぱいの風景をどのように借景として取り込むか、というのが設計段階の1つのテーマでした。手前の柚子(ユズ)の果実がいい味を出しています。
続いてT様邸のエントランスです。玄関ドアはYKKのヴェナートです。
T様邸の玄関内側です。シューズクロークと衣類用のクローゼットのある使い勝手の良い玄関になっています。玄関を開けて正面(写真の右端)は古材を組み合わせたアクセントウォールを施工しています。
玄関横の洗面スペースとトイレです。洗面台の上のタイルは名古屋モザイク製、トイレにはアンティークな色使いのバラ柄の壁紙を貼っています。
T様邸の1階LDKです。リビングの上全体が大きな吹き抜け空間になっています。床材はアカシアの無垢材を採用しています。
別角度からみたLDKです。T様邸では1階の壁紙はグレー、2階の壁紙は白という具合に貼り分けています。
続いて、T様邸のキッチンです。約5帖の大きさの広々としたキッチンです。
キッチンのすぐ横に設けた洗面脱衣室です。左側に写っている四角い箱はガス乾燥機の「乾太くん」です。洗濯機の乾燥機能とは比べ物にならない威力で洗濯物を乾かしてくれます。
洗面脱衣室の奥の浴室にも注目してください!両サイドにドアがある特注品です。
リクシルさんが頑張って作ってくれたウッドデッキ側にも扉のあるユニットバス。
階段を上がると12帖ほどのスペースが広がります。ここは将来の子ども部屋用(2部屋分)のスペースです。今はまだお子さんも小さいので、壁を作らず大きなフリースペースとなっています。左側の透明のガラス扉はベランダへの出入り口です。
もう一枚、子供部屋スペースの写真を載せておきます。将来、壁で仕切るのがもったいないような開放的で明るい空間です。
主寝室です。主寝室の奥にもトビラがあり、そのトビラから南側のベランダに出ることができます。ベランダ→2階ホール→主寝室→ベランダという具合に、ぐるりと回遊することができるようになっています。
主寝室に設けたウォークインクローゼットです。
真南に面した明るいベランダです。見晴らしの良い眺望が広がります。
吹き抜けに設置した大きなサッシです。この窓から明るい日差しが家全体に燦々と差し込みます。
最後に、吹き抜けに差し込む陽射しの写真です。
◎杉並区・K様邸(中庭のある注文住宅)
続いてK様邸の工事の様子を紹介していきます。
まずはK様邸の中庭スペースを道路側からみた写真。ガルバリウム鋼板の外壁はすでに完成しています。
家の中(リビング)から見た中庭です。道路から家の中が丸見えのようですが、この後道路と敷地の境界にウッドフェンスを作っていきます。(写真に写っている職人さんがウッドフェンスを作る外構の職人さんです)
もう一枚、家の中(キッチン!)から見た中庭の写真です。K様邸はキッチンの正面が中庭に面した大きな窓になっているという、まるでたこ焼き屋さんのような、非常に珍しい間取りプランの家なのです。
もう一枚、キッチン正面の窓の写真を載せておきます。洗濯物を干す角向かいの住人さんと目が合いそうですが、ウッドフェンスを建てるので、その心配は無用です。
K様邸のキッチンです。背面の壁は、奥様のご希望によるモルタル仕上げです。
こんな具合にモルタルの色見本を作って、ご希望の色合いに仕上げています。
最後に当社の一番年下の大工を紹介します!というのはもちろんウソで、写真に写っているのはK様のお子さまです。建築現場に通われる内に、大工仕事に興味を持っていただいたようで、いつ頃からか、子ども用の大工セットとヘルメット持参で現場に顔を出してくれるようになりました。当社の大工監修のもと、小さな椅子を作ったりしてくれる、非常に頼りになる大工さんです。
◎杉並区・S様邸(バルコニーと書庫でつながる完全分離型の二世帯住宅)
前回屋根工事の様子をレポートしたS様邸。工事は順調に進んでいます。
大工工事が一段落し、断熱工事を静かに待つS様邸。この状態の木造住宅もなかなか趣きがあって好きです。
断熱材のモコフォームの吹き付けが始まりました。はみ出た分は後で削り取るので、まずはケチらずに、たっぷり吹き付けます。
家全体の吹き付けが終わると、壁の厚みよりはみ出した分を削り取っていきます。床に散らばっているのは、そぎ落とした断熱材の欠片です。
きれいに断熱材が入りました。
断熱工事が終わると気密測定を行います。気密測定を行うのは有限会社コンフォートの室さんです。小野寺工務店はいつも室さんに気密測定をお願いしています。
下の写真はS様邸の気密測定の様子です。マスクをして背中を向けているのが当社の小野寺社長、その横がS様の奥様、こちらを向いているのが室さん、一番手前がS様邸の設計士です。いつも現場監督、大工、職人が慌ただしく工事を進める中、黙々かつ淡々と気密測定を行う室さんですが、この日はいつになく饒舌な室さんでした。
断熱工事が終わると大工工事が再開します。書庫に入れる巨大な本棚の造作が始まりました。
黙々と書棚を造作する大工。すでに大きな書棚ですが、これでもまだ半分もできていません。出来上がりが本当に楽しみです。
◎調布市・O様邸(陽当たりの良いシンプルな間取りの家)
前回解体の様子を紹介したO様邸ですが、その後順調に基礎工事と上棟が完了しましたので、今回はその様子をレポートしていきます。
まずは基礎の配筋が組み上がった直後に撮った写真です。配筋の下や側面の白いボードは、パフォームガードという断熱材です。小野寺工務店は建物の基礎を下からも横からも断熱材ですっぽり包み込む基礎断熱を採用しています。
近付いて、基礎を包み込む断熱材(パフォームガード)を見てみましょう。この断熱材のおかげで、極めて高い断熱性能の家ができあがります。
配筋が組み終わるとJIOの検査員の方に配筋検査をしてもらいます。無事合格となりました。
配筋検査に合格すると、コンクリートの打設が始まります。二人一組で片方が流し込み、もうひとりが攪拌しながら、丁寧にコンクリートを流し込んでいきます。
コンクリートがしっかり固まると、型枠を解体していきます。下の写真は解体途中の写真です。断熱材のパフォームガードと一体化した基礎が姿を現しつつあります。
下の写真は、パフォームガードの上からベースコートを塗装した状態です。ベースコートを二度塗りした後、その上からモルタルを塗って仕上げていきます。
時計の針をグイっと進めて、上棟の様子です。右側に写っている電柱が邪魔でクレーンを使えませんでした。なので、O様邸は人力での上棟となりました。ちなみに人力での上棟のことを「手起こし」と言います。
クレーンのありがたみ、科学(?)の進歩を噛みしめる上棟となりました。
(2020年4月号に続く)