小野寺工務店では、全棟で気密測定(C値)を行っております。
気密測定とは、そのお家にどのくらい隙間があるのか計測する検査のことです。
現場に気密測定用のこのバズーカ砲のような送風機を持ちこんで、
お家の中の空気を外に排気し室内の気圧を測定します。
隙間だらけのお家の場合、排気しても隙間からどんどん外気が入って来てしまうため
室内の気圧に大きな変化は起こりません。
S邸in武蔵野市 気密測定の模様(^_^)
それに比べ気密性の高いお家は、排気すると室内側の気圧が低くなります。
この関係を利用し「外に排出した空気量」と「室内と外気との気圧差」を測ることで
「隙間の面積」を計算することが出来ます。
お家にどれだけ隙間があるかはC値という数値で表します。単位は cm2/m2 です。
たとえば延床面積 100 ㎡ の家の場合、
C値 1.5 c㎡/㎡ であればお家全体のすき間は 150 c㎡ はがき 1 枚相当、
C値 5.0 c㎡/㎡ では 500c㎡ はがき3.3枚相当
となります。
C値は小さければ小さいほど隙間の少ない = 冷暖房の逃げない省エネ住宅 ということになります。
省エネ住宅の基準として平成14年までは
寒冷地でC値2.0c㎡/㎡、
その他の地域ではC値5.0 c㎡/㎡という基準値がありました。
(気密測定には手間とコストがかかる、などの理由からC値は省エネ基準より削除されてしまいました)
気密住宅というと現在もこの寒冷地の基準レベル2c㎡/㎡ 以下
高気密住宅を 1c㎡/㎡ 以下 と呼ぶことが多いようです。
ですが、
小野寺工務店では C値 1㎡/㎡ では効果的な計画換気は期待できないと考えております。
弊社では 0.5 c㎡/㎡以下 という基準を設けております。
さて、前フリが長くなりましたm(__)m
先日、気密測定が行われたこちらS邸in武蔵野市 のC値は、
0.09 cm2/m2 でした。
0.9ではございません。0.09 cm2/m2です!
こちらのお家は延床面積118.7㎡ですので、お家全体の隙間の面積が10.7 cm2、
消しゴム1つ程のすき間しかないという事になります。
この一年間の物件をさらってみましたところ、0.2~0.4cm2/m2台の現場が続いておりました。
とうとう0.1cm2/m2 を切りました!記録更新です。
喜び、というより「何でこの現場はこんなに気密が良いのだろう」と
社長、監督で気密談義となりました ^_^;
まず、
①サッシが高性能トリプルサッシ(YKKAP430)であること
②構造内部から柱間に気密性の高い発泡ウレタン断熱を100mm施していること
③外部からはウェザーシールという構造材に塗布する塗膜防水塗料を使用し
配管まわり・サッシまわりの気密を徹底したこと
これが要因かと思われます。
高い気密性能があるからこそ発揮する断熱性能、
こちらS邸は室内から柱間に発泡ウレタン断熱85mmを施し、
さらに外部から100mmのEPS外張り断熱を行います。
そして改めて、
非常に優れた数値を出す事の出来たのは、お施主様の高性能住宅への
深いご理解があってこそと心より感謝申し上げます m(__)m
S様邸、お引渡しは年末です。
あたたかいお正月をお過ごしいただけること間違いなしです(^_^)
m,nami
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